2023年04月08日

ディバイドバトル2ndセッション 関東エリア』大会レポート


2023年3月25日、ディバイドバトル2ndセッション関東エリア大会が開催された。
第8弾発売、そしてビルディバイド -ブライト-の登場と大きくカードプールに影響があった初のエリア大会。
強豪達が集結する事も予想され、トーナメント志向の多くのプレイヤーが注目するイベントといってよいだろう。
心躍る期待と興奮を落ち着かせる春分の静かな雨の中、筆者はTOC有明へと向かった。

「レディ・ビルドディバイド!」

テリトリー分布

 ではまず、参加者全体のテリトリー分布からご紹介しよう。

まず目を引くのは使用率トップの「重装拠点 バルバビロン」。
その使用率18.6%は1stセッションで「猟奇と倒錯の居城」が席巻した時に迫る勢いであり、間違いなく今大会での台風の目となったテリトリーであることは間違いない。
また第8弾の「CYBER SURVIVOR」、ブライトからの刺客「リコリス・リコイル」と「喫茶リコリコ」も新顔として十分な存在感を発揮している。

それでは次に、会場内で筆者が印象に残った新カードたちをいくつか見ていこう。

注目カード


「マッシヴコンバット セレス」
コントロール型のデッキに高い採用率を誇ったカードがこの「マッシヴコンバット セレス」だ。
第8弾で登場した新ギミック【エヴォル】の中でも”エナジーの支払い自体は軽くなる”という特異性を持ち、これからもよく使われる1枚となりそうなパワーを感じた。

「ファーストリコリス 錦木千束」
ビルディバイド -ブライト-のバスターユニットの中でも、かなり広く採用されていたのが「ファーストリコリス 錦木千束」。
パワーは3000ながら、デコイと相手のブロッカー排除によってわずか3コストでライフ差を2以上つけられる点が評価されたのだろう。

「真夜中のパレード」
そして今大会での最大の注目カードが第8弾のコマンドカード、「真夜中のパレード」。
前述の使用率1位、バルバビロンには大きく分けて2つのデッキパターンがあり、その片翼であるコンボ特化型デッキのキーカードである。

予選ラウンド

”りな”の掛け声に合わせて対戦開始!
7回戦の長丁場、様々なデッキが鎬を削る。
九州エリア大会で活躍した「水の呼吸」や-ブライト-のテリトリー、その他の多種多様なデッキも奮闘する中、次第に上位は1つの攻防に集約していく。
「重装拠点 バルバビロン」によって出力を倍加させた「真夜中のパレード」によって、一瞬ですさまじい枚数のユニットを展開する「パレードバルバビロン」だ。

サイドイベント

それではいったんここで、各種サイドイベントの様子もお届けしよう。
〇発売直前商品 先行試遊会
ブースターパック第9弾をいち早く遊べる機会となっており、研究熱心なプレイヤーには特に注目のイベントとなっていた。
参加者の多くは新たなカードや予想外の効果に一喜一憂し、次代を少し先取りしたデッキを楽しんでいたようだ。

〇ラピッドファイア!チャンピオン杯
今大会で新たな試みとして行われたラピッドファイア!チャンピオン杯。
開封の楽しみを増やしつつ遊ぶという側面が強かったラピッドファイア!だが、5回戦での優勝者を決めるとなれば参加者の思考も嗜好もいつもと少し違う。
パックの選択レベルからの法則性や攻略法を見つけようとするプレイヤー達の飽くなき探求心によって、通常のラピッドファイア!以上の盛り上がりを見せ、抽選になるほどの人気イベントとなった。
〇4人トーナメント
本戦だけではまだまだ戦い足りない戦士達が向かうのは、この4人トーナメント。
自分の腕を磨きたい、他のデッキも試したい、PRカードとイベント参加券がたくさん欲しい。
様々な思いを胸に、思う存分対戦を楽しむことが出来るうえ、ゲストの高野さんも参加されており、みな楽しいひと時を過ごしていた。

〇ビルディバイド -ブライト-公式大会 in 関東
ビルディバイド -ブライト-登場からの、初の公式大会。
参戦タイトルはまだ「リコリス・リコイル」のみとなっているため、事実上のリコリコ最強決定戦ではあるが、-ブライト-のデッキは本戦でも通用する強さを持っているだけに、もちろん激戦は免れない。
そんな精鋭達が集まった大会の結果は、NAO選手のクルミを中心としたデッキが勝利を収めた。
ビルディバイド -ブライト-公式大会初代優勝NAO選手、おめでとう!
優勝:NAO選手

決勝ラウンドへ


さあそれでは、関東大会予選7回戦を勝ち残った選手とそのデッキを紹介しよう。

●よん:XW5sdPrT3r
●MK|キタショージ:WGodgX1iHk
●マグロ丸:pl1BY6eXWs
●暁:pAkd7g1qtY
●ノブ:u9AkI5cuVw
●774.:BxmOWaVNWj
●タケシ:lbKE8IDHXc
●クラ助:Yv5MZYoFXh

★デッキコードの入力はこちらから★

予選ラウンド終盤の上位卓は前述の通り、「パレードバルバビロン」同士の叩き合いが勃発していた。
特に「強制接続」を使った高速化・大出力化とその対応力は全プレイヤーが評価しており、トップ8に残ったバルバビロンの選手全員がこのギミックを採用している。
この決勝戦の様子は配信もあるので、ぜひチェックしていただきたい。


※決勝ラウンドの開始は07:16:30あたりになります。

今回のレポートでは、配信ではないほうの準決勝で繰り広げられた、タケシ選手対774.選手のバルバビロン対決の様子をお届けしたいと思う。

序盤は先攻の774.選手が畳み掛ける。
テリトリー開放から2ターン続けて「真夜中のパレード」を使用し、大量のユニットを展開、タケシ選手のライフを一気に削り取るべく仕掛けていく。
これにタケシ選手は「強制接続」からの「強制開放」で対応、カードカウントを大きく損なうことなく、パレードで蘇ったユニットすべてを破壊してみせる。
突如沸き起こった激しい攻防にお互い消耗したのか、はたまたエナジーが起きている状態では「強制接続」の存在が少しの隙を見せることも許されないからか。
中盤はお互いにドローとエナジーの配置のみでターンエンドを繰り返す拮抗状態へと突入する。

そしてそのまま最終盤へ、もはや互いの山札も尽きかけている状態で仕掛けたのはタケシ選手。
「真夜中のパレード」をコピーし、流れるようにユニットを6体展開、それに合わせるように774.選手も「強制接続」から「真夜中のパレード」!
静かだったフィールドは一瞬にして地獄の窯が開いたかのような様相となった。

死力を尽くした攻防の末、またお互いのリソースは枯れ果てたかに思え、ライフと山札の枚数で勝る774.選手はこのままターンが過ぎれば勝利という局面。
タケシ選手が「アイオーンの神像」で確認していた最後のドローは……「真夜中のパレード」。
極限のコンボデッキ対決は、ここに決着した。

実力者同士、そしてレシピこそ差異のあるものの同デッキのミラーマッチによる緊迫した戦いはとても見応えを通り越して一つの物語であったかのように感じた。
タケシ選手の冴えわたるプレイから、最後のパレードがドローされた瞬間は、全身の血が駆け巡るような感覚だったのを覚えている。

そして決勝戦。
前述の「パレードバルバビロン」を駆るタケシ選手と、そしてその「パレードバルバビロン」を“狩る”構造に「猟奇と倒錯の居城」を研ぎ澄ませたノブ選手。
「真夜中のパレード」が勝つか、はたまたそれを「死の傀儡師 ダイアナス」と「復讐の誓い」が喰らうか。
奇しくも黒青同士のデッキ対決、激戦の様子は実況付きで配信されているため、ぜひ動画でその興奮を感じて欲しい。
https://www.youtube.com/watch?v=BHgWtBolzfI&t=10s
※決勝ラウンドの開始は07:16:30あたりになります。


そして多くの強豪が集う最難関と言って過言ではない関東エリア大会を制したのは、「重装拠点 バルバビロン」を使用したタケシ選手!
タケシ選手、本当におめでとう!

大会を終えて

 今回もまた、高野さんと笠原Pのトークや各種サイドイベントの盛り上がりもあって、充実したイベントになったのではないだろうか。
 そしてもっとも印象に残ったのは、やはり突如現れた超強力デッキである「パレードバルバビロン」。

 次のエリア大会には、ブースターパック第9弾、スターティングデッキ2種も参戦し、さらなる環境の変化が予想される。
 燻っていたデッキが革命を起こすのか、新たなテリトリーが新時代を作り上げるのか。ますます目が離せないビルディバイドに、これからもついていきたいと思う。

★北海道エリアのエントリーはこちら★


それではまた次のレポートでお会いしましょう。
『レディ・ビルドディバイド!』
(イベントレポーター:山内)