2023年07月04日

公式大会『ディバイドバトル 2ndセッション 中部エリア』大会レポート


2023年6月25日、公式エリア大会『ディバイドバトル 2ndセッション』中部エリア名古屋会場が開催された。
夏の訪れを感じつつも、朝涼が心地よい吹上ホールには続々と選手たちが入場。
2ndセッション最後のエリア大会とあって、各選手たちから感じられる気合、熱意は過去最高のものであった。
予選第1回戦、開始の合図が会場に響き渡る!

『レディ・ビルドディバイド!』

テリトリー分布

では早速、今回のテリトリー分布を見ていこう。

前回の大会から新たにブースターパック第10弾が発売されたのち、さらに使用率を伸ばしたのが「焼炙の門」。
その構成は東北大会で鮮烈なデビューを果たした黒青型と黒赤型がメインではあるものの、3色・白入りなど様々な構築も加えて一大勢力を誇っている。
さらに第10弾のエースたちもアルタミラ(大空洞の司令塔)をはじめとしてかなり人気を誇り、多くのプレイヤーが選択している。

注目カード


「龍気纏いし剣 アイリス」
一定の使用率を誇る「PSI」エースの一角、2種目として注目の1枚で、「魂絶砲・蛟」だけではなく「破導器・応龍」を選択したプレイヤーも複数おり、合計すればかなりの勢力であった。
また環境的に評価の高いショットトリガー、「熱波凝縮」をデッキに組み込みやすく活用できるというのが高評価だったようだ。

「神算鬼謀 諸葛亮」
第10弾で登場したエースで、テリトリーである「赤壁の大河」での高ヒットと手札補充の能力は豪快かつ強力。
さらに「赤の6コストエース」という視点から「赫灼竜 ヴォルガネード」との組み合わせ目的でデッキに組み込まれるなど、予想以上に色々なデッキで活躍する事が見込まれる1枚。

「輝山竜 ヴァンダルサイト」
こちらも第10弾収録のバスターユニットで、新顔であるアルタミラの「大空洞の司令塔」で特に強力な大型ドラゴンだ。
特に複数枚投入後に黒赤のコマンド「重なり合う欲望」による自己回収は凶悪そのもので、早々にゲームを決められるか、パワー11000への対処がある程度できるデッキでなければ一瞬で蹂躙されてしまうほどだ。

予選トーナメント

今回は前エリア大会で優勝した「焼炙の門」を意識したと思われるデッキが多く、いち早くライフを削れる大量展開か、高ヒットユニットを多目に採用した設計のデッキが多かった印象だ。
10弾の新エース達もその役目に合致しており、新たな時代の幕開けかと思われた予選トーナメントだが、さらに磨きがかかった「焼炙の門」は追随を許さず、「あと1勝」の重さを見せつける結果となった。

サイドイベント

それではここでサイドイベントの様子をお届けしよう。
今回は関東エリア大会でも人気を博したラピッドファイア!チャンピオン杯が復活。
りな杯と銘打たれた今回のチャンピオン杯は、キャンペーンガールりなさんが参戦し、豪華景品を狙う真剣勝負ながらも、彼女の明るい笑顔に癒される和やかなサイドイベントとなった。

通常のラピッドファイア!も、チャンピオン杯へ向けての練習や、その魅力にハマってしまった人達により、いつも以上に盛況だった。

そしてラピッドファイア!が盛り上がる中、自分で作ったデッキで遊びたい需要にしっかりと応えてくれる4人トーナメントも盛況。
本戦では使わなかったデッキや、まだ自信がないデッキなどを気軽に楽しめる4人トーナメントは、今回もイベント終盤まで盛り上がっていた。
『ラピッドファイア!りな杯』はじゃんけん大会も大盛り上がり!

ビルディバイド -ブライト- 公式大会「ブライトツアー in 中部」

今回は新たなタイトル「ぼっち・ざ・ろっく!」が参戦して初のブライトツアー。
現在参戦中の3タイトルが激しくぶつかり合う三つ巴の戦いを制したのは「リコリス・リコイル」の『喫茶リコリコ』。
優勝を手にしたのは、なんと北海道大会でも優勝を勝ち取ったあーふぁ選手だ。
そして今回使用したデッキについてと、お気に入りカードをインタビューさせて頂いた。

「このデッキを使っていて体感で勝率が高かったので選びました。「最強ハッカー クルミ」使っていればを基本的にパワー負けがないので、このカードを介護しながら戦っていくデッキです。」
お気に入りカード「最強ハッカー クルミ」
あーふぁ選手、優勝おめでとうございます!

★本大会で使用されたデッキ紹介はこちら★

決勝ラウンド

それでは、予選7回戦を見事勝ち残った選手とそのデッキたちを紹介しよう。

今回のレポートでは準決勝、「喫茶リコリコ」のやや選手対「焼炙の門」のワートリ大好きマン選手の試合をお届けしたい。

序盤はやや選手が「本の虫 シェスカ」等の山札調整ユニットを活用して「喫茶リコリコ」の効果を最大限発揮。「焼炙の門」の最大の利点である大量のライフを削り切るため果敢に攻める。
さらに的確なクイックコマンドを駆使して相手のアタックをかわしていく。特にやや選手の使う「痛み分け」はタイミングが抜群で、筆者が使う「痛み分け」が同じカードと思えないほどすさまじい切れ味だ。
しかしワートリ大好きマン選手も黒赤ならではの重厚なユニット構成を存分に発揮させ、「赫灼竜 ヴォルガネート」をエヴォルから効果で「古の狂竜 バルバディータ」、超大型ユニットで逆転の布石を作っていく。
やや選手のリソースが尽きかけてきた頃、気付けばワートリ大好きマン選手の盤面は強烈な布陣になりつつあり、このまま決着かと思われた最終ターン。
残った力を振り絞ったやや選手、最後のアタックがバスターを引き当て、ギリギリのところでワートリ大好きマン選手をライフを削りきり決着となった。

決勝戦

決勝戦、150名近い参加者の頂点を決める戦い。
やや選手のデッキは黒青白の「喫茶リコリコ」。新カードの「雷光天駆 オルテンシア」が加わり、クイックコマンドでの差し合いに加えてユニット同士のパワー対決にも押し負けにくい構成。
そしてマグロ丸選手は青黒赤「焼炙の門」。他の門デッキとは大きく異なる構成で、「頼れる仲間」や「妖艶方士 ミオン」、「緋石の邪槍 テレスティール」など盤面の取り合いで攻める際のリターンが大きいカードが特徴的だ。
決勝戦の様子はYouTube『ビルディバイドチャンネル』にて公開されているので、ぜひチェックしてみて欲しい。
そして見事、ディバイドバトル2nd 中部エリア大会を制したのはやや選手!本当におめでとう!!

今回も上位4名の方にインタビューさせて頂き、今回使用したデッキについてと、お気に入りカードを答えてもらった。

4位sakasu選手(焼炙の門)

コメント:「ライフが多く安定したデッキなので選びました。」
お気に入りカード:「堕ちたる極光 アルケルード」

3位ワートリ大好きマン選手(焼炙の門)

コメント:「ギリギリまで喫茶リコリコか大空洞の司令塔で迷いましたが、焼炙の門が一番強いんじゃないかと思い選びました。」
お気に入りカード:「古の狂竜 バルバディータ」

2位マグロ丸選手(焼炙の門)

コメント:「門に強いデッキを考えてたんですけど、安定性を求めた結果門に行きつきました。」
お気に入りカード:「特派員 レトーラ」

優勝やや選手(喫茶リコリコ)

コメント:「焼炙の門が強いと思ったんですけど、あまり練習できていなくて、喫茶リコリコは自信があったので選びました。」
お気に入りカード:「雷光天駆 オルテンシア」

大会を終えて

今回印象に残ったのは、やはり「焼炙の門」の上位進出率が高かった事だろう。
前エリア大会から「焼炙の門」は多くのプレイヤーたちに研究され、間違いなく環境の中心にいたテリトリーだ。
2ndセッション最後のエリア大会を制する為に、何度も試行錯誤し、多くの選手がこのテリトリーにたどり着いた事実は、環境の偏りという悲観的な側面はあるものの、このエリア大会、ビルディバイドに掛ける想いの強さの現れでは無いかと筆者は思う。

この結果は、ファイナル、プレファイナルへとどのように波及するのか。そして第11弾の登場は、どのような変化をもたらすのだろうか。
観測者として次の大会を心待ちにしたいと思う。



それではまた次のレポートでお会いしましょう。
『レディ・ビルドディバイド!』
(イベントレポーター:山内)