2021年12月03日
ディバイドバトル 関東エリア大会・レポート
2021年11月27日、ブースター1弾発売から2ヶ月弱。
遂にビルディバイドTCG初の大型公式大会がTOC有明で開催された。
予選7回戦+決勝3回戦という長期戦の様子を、まずはデータから分析していこう。
予選・デッキ分布
肌寒い早朝の開始にかかわらず、多数の参加者が集合。
各々が最強と握りしめてきたエース&テリトリー、及びカードのデータがこちらだ。
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今回の事前予想では、公認大会での使用率も高いブルーム、ライオネルの2つが最大勢力で、それにその他が追従すると予測したプレイヤーも多いと思うが、意外にもバドラトスが第2勢力として幅を利かせた結果、半数弱のプレイヤーが赤を選択した結果となった。
これはおそらく、黒のブルーム使いが多いと予想したプレイヤーが、除去コマンドに対して耐性を持つ『烈火の逆鱗 バドラトス』『猛焔竜 グラナディガ』を採用すべく、メタゲームが推移していった結果だと考えられる。
事実、母数が多いということはあるが上位卓での『火竜のアギト』使用率は凄まじく、環境の流れに敏感な猛者が多く使っていたのではないかという印象だった。
その反面、白のマルグレアが少ない理由が、ブルームデッキに対して不利とされていることが原因と考えられ、単純なカードパワー、デッキパワーだけではない “ゲーム環境” がここにあるという感想だ。また第6位のマーギュリスまでは選択したユーザーも多く、使用デッキの分布もバラけており、メタゲームの変遷もあってか、一強デッキが存在しない実に理想的な環境だったと言えるだろう。
白のカードも「断罪ブルーム」と呼ばれるデッキで使われる『法規の天使 エリザベルト』を始めとする強力なカードを擁しており、けして弱いわけではないのだが、BT2環境での奮起に期待したいところだ。また、カードランキングは紛うことなき『よく見かける定番カード』という顔ぶれになった。
3~4コストのデッキの足回りとも言えるユニット、定番のショットトリガー、手札補充用の人気カードの中に、大型ユニットである『“デッドルーク” リヴァワート』が顔を連ねているのが面白い。《上位者8名の使用デッキ》
misawa 〔QVniHaCMzH〕
yaya〔3ip3HZmhXl〕
たま〔UWPBN2p4n7〕
カワバタ〔01t0wsdkzt〕
なま〔VBCQOu0KL4〕
mituki〔ObfYcR4Fvh〕
アフロライダー〔0h67aYLkew〕
ポテパン〔8xenMXPQQg〕 -
そして決勝トーナメントへ
予選を全勝で駆け上がった2名を含む8名の強者たちが彼らだ。
ここでも、ブルーム、クラウディア、ダグラーク、ライオネル、バドラトスと実に多様なデッキが予選を突破しており、ゲームデザイナーとともに実に嬉しい悲鳴をあげていた。開発者冥利に尽きるとはこのことだ。
尚、惜しくも決勝トーナメントは逃したが16位までは1敗ライン。彼らも決勝へ進出した8名に並ぶ、誇ってよい成績だと改めて伝えておきたい。【決勝トーナメント1回戦】
なんとここで3名もいた決勝の最大勢力・バドラトスデッキが全員脱落する結果に。
メタゲームを読み切っていても勝ちきれるとは限らない。TCGの難しくも面白いところである。【決勝トーナメント2回戦】
ここでは、予選1位のmisawaさん、予選2位のyayaさんの2人が互いに “全勝のまま” 土付かずで決勝に駒を進めた。
しかも使っているのは、ダグラークデッキとクラウディアデッキという比較的少数派のデッキ。
1位卓を見ていた視点では、『命運の遊技場』の全除去でリセットされても見事にリカバリーするmisawaさんのプレイングには舌を巻いたというのが感想だ。【3位決定戦】
なまさんの黒白ブルーム VS mitukiさんの赤黒ライオネルの対戦。
長期戦の末『法規の天使 エリザベルト』と『魂を賭ける者 ブルーム』のコンボで大量のユニットを一気に展開する断罪ブルームのお手本のような状況で圧倒し、なまさんがディバイドバトル・ファイナルへの切符を手にした。
mitukiさんも苦しい状況ながらブルームまでは討ち取って次ターンに賭ける展開だったが、惜しくも一歩届かなった。【優勝決定戦】
misawaさんのデッキは、白青黒ダグラークデッキ。
面白いのは『天空の城塞』の能力をユニットの一斉展開用に使うのではなく、ユニットの展開をテリトリー能力に委ねつつ、その分の浮いたエナジーでコマンドを構え、『天助の来光』や満載された除去カードで相手ユニットをいなす、コントロールタイプとして使っていた点。
アグロタイプのデッキに対する回答として『神聖獣 バオングーロ』と『“ブラックナイト” ライゾーム』がガン積みされており、個人的にはなるほど!と唸らされる構築とプレイスタイルだった。対してyayaさんは、青赤クラウディアデッキ。
『烈火の逆鱗 バドラトス』が入っていたり、『大型弾道弾 ディスペア』『張り裂ける大地』を採用するなど、デッキの軽さは捨てつつも、速度面を『燈火の玉兎 ラビアン』によるブーストでケアしつつ、除去能力と除去耐性を高めて終盤の詰めを意識した構築になっており、対デコイ・対ブルームを意識している印象。
環境を考察して対策を施した、対ディバイドバトル用のデッキと言えよう。勝ち続けるのには訳がある。詳細は動画を配信予定なので、そちらでチェックして貰いたいが、長い長い初手キープ判断の後に動き出した試合は、結果としてmisawaさんが『神聖獣 バオングーロ』『“ブラックナイト” ライゾーム』をきっちりと展開し、yayaさんが終始そのデコイ処理に追われてライフまで届かず、misawaさんが圧倒する結果となった。
互いに決して良いハンドではなかったように思うが、デッキ相性の差がそのまま勝敗の差につながったようだ。ともあれ、優勝したmisawaさん、2位のyayaさん、3位のなまさんにはディバイドバトル・ファイナルへの切符が与えられる。
来年の大舞台での更なる活躍や対決に期待したいところだ。 -
最後に
……と言う所で、ディバイドバトル関東エリア大会のレポートは終了。
余談ではあるが予選終了後に、りなちゃんや笠原Pの即席サイン会や、思い付きでポスター争奪のジャンケン大会なども行った本大会。勝った方、負けた方、それぞれの悲喜こもごもはあると思うが、全勝が2人いれば全敗も2人出るし、勝ち越した方がいれば、負け越す人が出るのもスイスドローの必然。今回あまり成績が振るわなかった人も、次は1つ上を目標に頑張ればOK!
我々も良かった!楽しかった!と言って貰えるよう、イベントを企画・運営していくので、是非また参加して貰えれば。楽しんだ人が一番の勝者!
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では、次はファンミーティング&中部エリア大会で!!