2022年03月15日

堕ちたる極光 アルケルード

瘴気の中に蠢く、狂える邪神───忌神(いむかみ)。
悪魔とも不死者たちとも異なるこの異形の眷属は、次元の門の開放と時を同じくして、深き眠りから目を覚ました。
変色した光輪と翼、そして禍々しきオーラをまとって闇すらも飲み込むその狂気は、一方で魔族の暴虐と圧政に苦しむ者たちに、恐怖からの解放や来世の転生を約束する存在として、遠き昔より崇められていた。

走狗たる凶彁(まがつか)を従え、次第にその勢力圏を伸ばしていく彼らは、破壊者なのか解放者なのか。その真実を知る由は無いが、救済を求めて彼らの領域に踏み入った者の中で戻ってきたものはいない。

テリトリー「失意の回廊」

彼らの勢力圏である沿岸部にあるらしき洞穴。
天井や壁面の全てが蠢く触手で埋め尽くされたこの闇の回廊は、狂気の眷属や彼らを信奉する無垢な人々にその力を分け与えるが、敵意を持って彼の地に近づくものあらば、立ちどころにその身を砕き、この洞穴はその入口を閉ざして、姿をくらましてしまうだろう。
最も力ある上位種たちですら、その全容を知り得ない存在───それが忌神である。