2024年06月13日

公式エリア大会『ディバイドバトル3rdセッション関東エリア』東京会場レポート


2024年5月26日、江戸情緒あふれる浅草の街で、ディバイドバトル3rdセッション関東エリア東京会場が開催された。
会場は浅草寺の二天門から徒歩数秒、東京スカイツリーも望める古き良き下町と近代の街並みが融合する東京都立産業貿易センター。

今回はディバイドバトルに加え、ブライトツアーin関東大会、乃木坂TCGスペシャル大会、ラピッドファイア!チャンピオン杯とイベントが盛りだくさんで、開場前から多くの参加者が集まっていた。
開会式ではMCを務める高野さんの熱い開幕宣言により、会場全体を盛り上げてくれた。これから始まる戦いの準備は万全だ!

レディ・ビルディバイド!

テリトリー分布

では早速、テリトリー分布を見ていこう。


13弾発売後から、強力なデッキであるとの前評判も高かった「春光の音楽会」が使用率1位、2位は「超越者の揺り籠」と共に大きなシェアを獲得している。
とはいえ13弾で強化されたデッキや環境に合わせて対応・変化したデッキなども多数あり、同じテリトリーでも色構成からして違ったりと、グラフ以上にバリエーション豊かだったように筆者は思う。

では次に、会場で気になったカードを見ていこう。

注目カード


「火を吹く木獣 カラクリン」
青いクイックコマンドを軸とした対戦において、構えた防御札を封じることができる荒霊ユニット。
永続能力ゆえに着地してしまうとプレイ自体ができなくなるため、完封せずとも「先に撃たせる」だけで十分な盤面もあり、非常に頼もしい、または厄介なカードと言えるだろう。

「猛焔竜 グラナディガ」
最古参のカードながら、ここにきてさらに評価を上げているのではないかという1枚。
エナジーを豊富に使えるタイプのテリトリーでの採用率は高く、コマンドや除去系テリトリーへの耐性が今大会の環境にもマッチしており、そこここで暴れ回っていた。

「Stay for me !」
13弾で登場したショットコマンドカード。序盤は何も起こらないことがあるものの、墓地が潤沢になるにつれ複数の選択肢から最適なコマンドを選べるため、攻めにも守りにも使える強力な1枚。
ノーマルタイミングのカードを事実上ショットトリガーとして使うこともでき、このカードのためにデッキのコマンドをすべて5コスト以下にしていたプレイヤーもいたほどだ。

サイドイベント・物販

それでは一旦、物販やサイドイベントの様子をお届けしよう。
今回の物販は、ホビーステーションさんが来てくれており、イベント参加券も貰えるとあって開場と同時に飛ぶように売れていたようで、午後にはラピッドファイア!チャンピオン杯用のパックを求めて大行列。1日を通して大盛況となっていた。

またビルディバイドに欠かせないものといえばパン!照人役の上村祐翔さんともコラボしている、LUPOSTOさんが今回も来てくれた。
ディバイドバトルを勝ち抜くための栄養補給として甘い系のパンが人気で、お昼にはほぼ完売……あんバターサンドとフレンチトーストがオススメと伺ったので、次回は筆者も売り切れる前にゲットしたい。

ラピッドファイア!チャンピオン杯

今回はアルタミラのプレイマット争奪戦でもある激アツな大会となっており、気軽に参加できるラピッドファイア!であることも相まって参加者が多く集まった。
また上位だけでなくランダム賞でも配布があり、最後まで大盛り上がりで白熱した戦いが繰り広げられていた。

ブライトツアーin関東大会

物語シリーズが発売されてから初のブライトツアーは、今回からビルディバイドを遊び始めたという参加者の方も見られ、ビルディバイド -ブライト-の勢いが増していく様子が感じ取れた。
大会では全参戦作品のテリトリーが見られる中、「物語シリーズ」が最もシェアを獲得していたようだ。
そして見事優勝を勝ち取ったのはリンゴス選手!おめでとうございます!
デッキコード:Z8qACmZWNg8
https://tcg.build-divide.com/bright/decks

「今回使用したテリトリーがTier0だと感じていて、エースをたくさん採用し開放事故もへりますし、相手によってエースを選べる点も強みです。
テリトリーは運要素があるので【怪異】を多くし、ハズレを少なくしています。」
お気に入りカード
「つきひフェニックス 阿良々木月火」

乃木坂スペシャル大会

乃木坂、初の大型大会。貴重なPRカードが手に入る機会とあって参加者の気合は十分!大変うれしいことにカードゲームの大会に来るのが初めての参加者もいたようで、乃木坂ファン同士の交流の場にもなっていた。
そして記念すべき初代王者はHayate選手!優勝おめでとうございます!
デッキコード:AnK0Ir5yJzw
https://tcg.build-divide.com/bright/decks

「全体的にドローが少ないので、ドローできるテリトリーを採用し、ブライトのマークを統一して使いやすくしています。今月10回以上店舗大会で優勝していてレシピを何度か載せているのですが、そのコピーが多いと予想したので、それに勝てるようデッキを組みました。」
お気に入りカード
「野生動物の底力、えいっ 与田祐希」

その他にもフリー対戦、4人トーナメント、タッグ戦など、イベント参加券がもらえるサイドイベントが盛りだくさんで、常にビルディバイドを楽しめる一日となっていた。

決勝ラウンド

それではディバイドバトルに話を戻し、今回決勝ラウンドに進出した8名の選手とデッキをご紹介しよう。

sphere:3zBnFYpgq1e
けー:05nvtW3aa96
high-ghost:e84Kcg2xg2K
メープル:nRv9iM6g7Q8
タケル:kBZ1frKQ814
しろめ:726oCElO1P7
リキぞう | GROUD:QKEnuVgNVEk
ちゃも。:3o9xSYrwQgQ
https://tcg.build-divide.com/official/decks

”二大勢力”の「春光の音楽会」、「超越者の揺り籠」と、そして回戦とともに頭角を表した「創霊器・青鳳」が2名、そして「大空洞の司令塔」と「転生の柩」。
カードチョイスにもかなりそれぞれの個性というか見据えているものの違いが見られ、これだけでも非常に興味深い。

そんな中、筆者が注目したのは決勝トーナメント1回戦での「けー」選手対「リキぞう | GROUD」選手の試合だ。
新たな進化を遂げた「創霊器・青鳳」と、己の力を信じ磨き上げた「大空洞の司令塔」、この対決をお届けしよう。


序盤はお互いユニットは出さずに睨み合いからのスタート、そして先にテリトリーを解放したのはけー選手。
大型ユニット「猛焔竜 グラナディガ」も登場させ、ライフからショットトリガー「的確な反撃」も出るなど、けー選手優勢の立ち上がりとなった。
しかし、リキぞう | GROUD選手のライフから「Stay for me !」、これを経由しての「不意の挟撃」でアルタミラを破壊し盤面を押し返す。
テリトリー「創霊器・青鳳」によりコマンドをいくつもユニット化させ、ユニットの数で巻き返しを図る。
けー選手は「輝山竜 ヴァンダルサイト」を展開し攻めていくが、ここぞというところでの「念撃弾 レイホゥ」での対応、さらにショットトリガー「Stay for me !」が「サイキック・スピアー」となり、リキぞう | GROUD選手はこの猛攻を凌ぐ!
さらに「目覚める超常」をプレイ、そのユニット化したコマンドをコストとして「No.22 ディル」がエヴォルで登場!勝負の行方はわからなくなってきたものの、さすがにまだけー選手有利か……
と思われた矢先、けー選手のライフから3連続バスター!この機を逃すまいと仕掛けたリキぞう | GROUD選手の果敢なアタックが功を奏し、決着となった。

どちらが勝ってもおかしくない均衡した状態からの一瞬の出来事と決着、お互いの練り上げられた構築やプレイングは見応えがあり、譲れない気持ちがこちらにも伝わってくる、もっと見ていたいと感じさせら一戦であった。

決勝戦

激戦の末、決勝に上がったのは奇しくも同じテリトリー、リキぞう | GROUD選手とsphere選手の「創霊器・青鳳」対決。
しかしテリトリーは同じでも、継戦能力をドローに重点を置き「臨界の攻防」を採用したsphere選手と、打撃力と決定力を意識し「No.22 ディル」を採用したリキぞう | GROUD選手。
使用感も攻め方もかなり違うであろうこの対決は、公式YouTubeチャンネルで公開されているので、そちらもぜひチェックして欲しい。


そして見事優勝を勝ち取ったのはリキぞう | GROUD選手!!おめでとう!!

また今回も、上位4名にデッキについてとお気に入りカードをインタビューさせて頂いた。

第4位
high-ghost選手
「アグロ系のデッキが通りそうな環境だと予想し、メルクリウスやクレイドルに強く出れるように対象を取らないカードを多く採用しました。」
お気に入りカード
「宝槌の姫君 メリッサ」

第3位
タケル選手
「元々カミーリアが好きで使いました。サイキックシールドが活躍してくれました。」
お気に入りカード
「見据える者 カリン」

2位
sphere選手
「青鳳が好きで、PSIが増えたことにより“アリ”となり回した結果、“これだ”となりました」
お気に入りカード
「臨界の攻防」

1位
リキぞう | GROUD選手
「阻害しつつ展開できて、攻めも守りもバランスが良いです。環境にいるカタリナとクレイドルに有利だと思ったので使いました。」
お気に入りカード
「水の呼吸の使い手 竈門炭治郎」

大会を終えて

今大会では「創霊器・青鳳」の活躍が目覚ましかったが、上位卓では様々なカードやテリトリーが使われており、新たなカードと出会う事でどんなテリトリーでも輝きを放つ事が出来ると気付かされた。
また14弾の発売を目前に控えたエリア大会であるにもかかわらず、予選ラウンド上位卓で「深淵より降誕せよ、異界の門徒たち」が炸裂しているシーンを見かけたりなど、さらなる期待と可能性を感じさせる大会であった。

次のエリア大会ではどんなデッキが新たな輝きを見せてくれるのだろうか。
ビルディバイド -ブライト-も勢いがあり、新しい風が吹き始めたビルディバイドにこれからも目が離せない。

それではまた次のレポートでお会いしましょう。
レディ・ビルドディバイド!
(イベントレポーター:山内)